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葬儀での喪主のあいさつ文例
◆男手一つで育ててくれた父への感謝の思いを語るあいさつ
皆様、本日はお足元が悪い中、父・神田敏江のためにお集まりいただきまして、まことにありがとうございました。[会葬のお礼]
父は、去る七月三日午前七時三分、入院先のF病院にて、多臓器不全のため七十七歳で他界いたしました。[最期の様子]
ご承知のように、父は私が小学生のときに鬼籍に入り、母は女手一つで私と二人の妹を育ててまいりました。けっして口数の多い方ではありませんでしたが、職人としての仕事に誇りを持ち、私どもにも技術を持つ生き方の大切さを背中で教えてくれました。ところが二年前、ようやく仕事を離れ、少しゆっくりしてほしいと思っていた矢先、大腸に悪性の腫瘍が見つかったのです。以来、入退院を繰り返しておりましたが、父はいつも回復を信じておりました。その前向きな姿には、息子ながら頭が下がる思いでございました。[エピソード]
私どもをこれまで支えてくれました皆様に、あらためて心より御礼を申し上げますとともに、今後も変わらぬご厚情を賜りますよう、お願い申し上げます。本日はありがとうございました。[厚誼のお礼]
●ポイント
①悪天候、厳寒、猛暑などの場合は、参列者を特に気づかったひと言を添えます。
②病名などははっきり伝えなくてもかまいません。
③家庭の事情は、故人の人柄を紹介する中でふれる程度にし、苦労話などは長々としないようにしましょう。
④最後まで立派だった故人の生き方をたたえます。
⑤故人だけでなく、家族に向けられた厚誼にもお礼を述べましょう。
◆大往生をとげた母を語るあいさつ
本日は皆様お忙しい中を、母フミのためにお集まりいただきましてありがとうございました。[会葬のお礼]
母は十月四日、突然眠るごとき大往生をとげました。享年九十五歳でした。母の家系は祖父母とも九十歳を超えるという長命に恵まれ、母もつい先日までかくしゃくとして過ごしてまいりました。
母は常々「人様には迷惑はかけたくない」と申しまして、人一倍健康には注意を払い、身の回りのことは自分でととのえておりました。それだけに、故人が望んだままに、人様の手をわずらわすことなく旅立ってまいりましたことは、何よりのことと感じております。[故人の信条]
母は、おおぜいの子ども、孫、曾孫にも恵まれ、一族のみんなから慕われておりました。心の大黒柱として満足のいく生涯であったと思っております。[遺族の心情]
生前にいただきましたご厚情に感謝申し上げ、あいさつとさせていただきます。本日はありがとうございました。[厚誼のお礼]
●ポイント
①故人の信条を、本人の短い言葉で紹介します。
②大往生の際は、「悲しみの中にも天寿を全うした」という気持ちの言葉を入れます。
③故人にとって充実した生涯であったであろうと伝えましょう。
投稿者 funeral :
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